NETFLIXで「KONMARI 人生がときめく片づけの魔法」で話題になった近藤麻理恵ことこんまりさんと、成田悠輔さんの対談がとてもおもしろかったのでまとめてみようと思う。あくまでも主観によるまとめなのでご了承いただきたい。「ときめき」という言葉が生まれた経緯や、片づけにハマった理由など、ルーツ的なところが見えて個人的にはとても面白かった。
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動画全体テーマ:失神と片付けとノイローゼの夜明け
【前編】こんまり×成田悠輔 同世代2人が「片づけ」を語り合う夜!「ストレスをためない片づけ方は?」「片づけ=ミニマリストではない」「心とお家の状況は繋がってる」
1_人前で話すことが苦手?:出ないでよいなら出たくないが仕事だから出てる
2_15歳から片づけの研究をスタート
3_片づけにハマった理由は?(下記)
(こんまり)家の中の裁縫やお料理や洗濯やアイロンなどは、やればやるほどうまくなる。けれども片づけだけは、片づけても片づけても元に戻る。これはどうしてなんだろう?と悩んで、その時答えを出してくれたのが「新装・増補版-「捨てる-」技術-宝島社新書-辰巳渚」。これを読んで「あ、捨てればいいんだ!」と思った。雷に打たれたような衝撃を感じて、私はこれを極めようと思った。捨てたあとのおうちの空気感というか、スッキリ感が全然違うというのに感動して、その日から本格的に片づけの研究をはじめました。
(成田)じゃあ、捨てる技術という本に出会って、それを自分で実践するところが原体験みたいな?
(こんまり)そうなんですよ、それで日本で刊行されている片づけ本を改めて見てみようと本屋さんや、図書館に行って、あらゆる片づけ本を読んで、そこから学んだことを別の研究ノートに書き写したりして、それを実践するみたいな。(※アマゾンで「片づけ」検索してみるとこんな感じ)それで、毎日毎日、いろんな場所を片付けたんですね。
動画内 7分を要約
4_学生時代の片づけのルーチン:家から帰ってきたら、専用のゴミ袋を用意し、兄弟の部屋を片づけ
5_片づけノイローゼで失神!そして・・・捨てる技術から残す技術への転換のきっかけ
(こんまり)ちょっとした事件が起きたんですね。それが高校2年生の時なんですが、捨てるっていうことをやりつづけても、段々すっきりするどころか、ストレスが溜まっていく時期があって、どうしてかというと、当時は完全に「捨てるマシーン」だったので、何かを見ると常に「ここが汚いんじゃないか?これが古いんじゃないか?」とか、物に対してダメなところ、捨てる理由探しをするようになっていた。何を見ても捨ててやろうみたいな怖い感じになってしまっていた。すると家にいてもストレスが溜まって、ストレスが頂点に達した高校2年生のある日、片づけノイローゼで失神をしちゃった。
その日もいつも通り、家に帰ってきて自分の部屋のドアを開けた瞬間に部屋がモヤモヤと黒く見えた。そして、この部屋の中の物全部捨てたい!そもそも片づけなんかしたくない!と思った瞬間に気を失ってしまって、そこからどれくらいの時間が経ったかわからないですが、1人で誰も気づかれないまま、たぶん1時間くらいたって、起き上がって、私何してたんだろう?って起き上がった瞬間にもう一度部屋を見てみたら、今度は光って見えたんです。あれ、違うんだって。今までの私の片づけ方って捨てるものを探していたけれど、ここに残っているものって、私が好きだから残しているもので片付けて大事なことは、捨てるものを選ぶことではなく、残すものを選ぶことなんだ。要するに持っていて幸せになるものとか、自分が大好きだなと思えるもの、ときめくものを選べばいいんだ。という風に思った時にパーンとなってしまって、そこから片づけが楽しくなった。この時は「ときめき」という言葉自体は生まれてなかったのですが、この感覚、好きな物を残す、残すものを選ぶ作業ってとても楽しいじゃない!!という感覚を得てから、家にいても、とても幸せな気持ちになった。
(成田)それって、捨てる技術から残す技術みたいな方向に?
(こんまり)そうです、それが片付ける技術というか、こんまりメソッドと呼ばれるようになった元の形ができたのが高校生の時なんです。
動画内10分を要約
6_片づけが作り出す快感とストレス:片づけと自尊心と、喜びと怒りみたいなのは表裏一体
7_片づけで大事なのは物を減らすこと?:物が少なければよいというわけではない
(こんまり)片づけをしていて、おぼろげながら見えてきたものは、家の中にどんなに小さくてもいいので自分だけのスペース、自分だけが作り上げている世界が必要。(中略)いくら他の人から見て絶対あれは捨てた方がいいという物があったとしても基本的にはノータッチという風に思っている。仮に部屋がつくれなかったとしても、クローゼットは私のものとか、本棚だけは自分の好きなようにしたい。といった他の人には触れさせない場面って絶対大事だと思う。
動画内20分を要約
8_片づけ問題が人類の定住を阻んでいた?
9_国によって片づけに違いはある?:思ったより世界中の人も同じような悩みの本質は変わらない。日本での片づけ文化の値付けと、アメリカでの捉えられ方の違い?(下記引用)
(こんまり)とにかくたくさん物を買うこと自体が幸せ、持っていることが幸せというこれまでの幸福の価値観というものに従ってきたけれども、そのキャパを超えてしまって、むしろその多いことに苦しめられている。これをどうやって解決したらよいのだろう?という状況の中ででてきたものがこの片づけ方だったり、例えば瞑想だったり、内側を見つめることだったりマインドフルネスの考え方だったり、そういう流れの中でたまたま私の「こんまりメソッド」というのがハマったんじゃないかなと。
(成田)じゃあ瞑想、ヨガ、マインドフルネスみたいな同時代的なものと、共鳴したんですかね。
(こんまり)アメリカの方の取り上げられ方って、日本での私が取り上げられたPR本の出てき方と、アメリカでのPRでの取り上げられ方って明確に違って、日本の場合片づけというものがカルチャーとして根付いているし「片づけ」というものが本屋さんの棚にある。なので私もお昼の情報番組に絶対リバウンドしない片づけ方ですという感じで提供させてもらっていたんだが、アメリカの場合はまずニューヨークタイムスの記者の方が私のメソッドをやってくれて、それに感動してくれ記事を書いてくれたことがきっかけでアメリカでブレイクした。そして、そこからいわゆる知識層の方が、生活の一部ではなくて、精神的なものとしてこのメソッドを紹介してもらうことがすごく多く、なので本棚の中でも「禅フィロソフィー」の本棚においてあったり「哲学」のところにおいてあったりすることも多い。
動画内24分を要約
10_片づけでストレスをためない工夫は?:基本的にはやりたい人がやるということが大事。
【中編】こんまり×成田悠輔「なぜ世界中で日本の片づけ本が売れたのか?」超努力型こんまりが語る!世界で累計1400万部を売った㊙戦略を告白
1_片づけ以外で「こんまりメソッド」は使える?:人間関係や会社の片づけ、他に応用がきくのか?
2_なぜ本がヒットした?「この本で日本の片づけを終わらせる」という意気込みで本をつくった。
3_本を100万部 売る方法は? 受験生みたいなコピーやPRを学んで実践した。
4_なぜ海外でヒットした? ニューヨークタイムズのベストセラー1位になり、ロングセラー。その後ネットフリックスでブレイク。
5_営業マンをしながら片づけコンサル業:片づけの仕事の広がり方。大学の友達の片づけ相談からはじまり、営業先の社長の片づけ依頼から仕事・レッスンへと発展していった。
6_家とオフィス 片づけ方の違いとは?:基本的に片づけの順番は同じ。オフィスでは衣類はない。フリーアドレスにするだけで共有の意識でちゃんとしないといけないという意思が生まれる。個人のスペースをまず片付けるのがはじめ。そこから共有部という順番。
7_片づけは人間にどんな影響がある?:片づけの効果測定はできるのか?数値実験的には今はできていないが、確実に幸福度は上がっているのではないか。
8_片づけで幸福度はあがる?
9_成田が考える「街や国の片づけ」論:国のインフラや不要になったものの片づけ、人民の住み方の整理などに応用がきくのか?都市だと無駄な要素が魅力にもなっていて、何が不要で整理すべきか?ということをどう決定していくかなどの問題意識。何を大事なのか?という自己理解が大事。20世紀はGDPや株価などわかりやすい経済指標で豊かさを図ってきたが、今後どういう尺度、快適さを図っていくべきなのか?北欧モデルみたいな、北欧独自の数値だけでない尺度みたいなのが、日本で可能なのか?
【後編】こんまり×成田悠輔 「デジタルデータの片づけ法教えて下さい」成田も悩む難問に 片づけの達人こんまりが出した答えは?
1_ネガティブな意見にどう向き合う?:切り抜きによる、意図と違う燃え方について。こんまりさんは、自分の考えがちゃんと伝わるのは幻想であるという前提を持っている。成田さんは元々メッセージ性を強くもってないので、意見などを提出した先にどういう現象がおきるかを見学している。伝える範囲を制御するべきか?という考え方もある。
2_「ときめく」という言葉を最初に使った瞬間は?(下記)
(こんまり)これは明確にあります。元々「ときめく」という言葉は実在していなくて、残すものが大切なんだということはわかっていったのだが、片づけリストの中では、これ持ってて幸せですか?好きですか?と聞いてた。だが、あるお客様の案件をやっていた時にとても進みが遅かった。20代の会社員で女性の方で、初めてのレッスンでお洋服の片づけのレッスンをしていた時に「好きか?いや、好きな気もするし・・・前着たのはいつですか?・・・」みたいな色んな聞き方をする中で、ふと「それ持っててときめきますか?」と聞いたら「いやときめくか?と聞かれたらときめかないです。」と言ってさっと判断できた。他の物も、これはときめくか?ときかれたらときめく、ときめかない。と「ときめくか?」という問いかけにした瞬間に、その人の判断能力がピッピッピッとすごいスピードで進む瞬間があったんです。それ依頼「あ!この言葉だ!」という風に確信して、その頭だけでなく、身体感覚も含まれる問いかけなんですよ。ときめきって、心が、細胞がキュン!って上がる感じを含むじゃないですか。だから幸せか?とか好きか?という問いかけよりも体が動くんですね。これによって、ときめくという問いかけにすると、物を持った時のその体の細胞の動きに着目することによって、(物を捨てるべきかどうか?)がわかるんですよ。(成田)じゃあ、目の前にいる人からその細胞レベルの感度の高い反応を取り出すための質問として最初は出発したんですか?
(こんまり)そうです。そこから「ときめき」というキーワードがこんまりメソッドの一番のキーワードとなったんです。実は、アメリカでこのメソッドが伝わるようになった要因の1つがこの「ときめき」というキーワードなんですね。この「ときめき」を英訳したのが翻訳家のキャシー平野さんとう方で、この方は絵本作家なんですね。で、この「ときめき」という言葉をどう約したらよいだろう?と色んな単語を組み合わせて考えて「spark joy」というキーワードを考えた時に、その「spark joy」と日本語でいうところの「ときめき」ががっちりあって、それによって英語圏の人たちにうまく伝わった。
動画内9分からを要約
3_海外の大ヒットを支えた「絵本翻訳のセンス」:上記引用内
4_これからの人生をどう生きていきたい?
5_デジタルな物の片づけ方は?:写真やスマホ内、SNSの中の片づけ。
6_理想の人生の片づけ方は?