椅子などの製品をつくっているメーカーの中で行われる取引先も含めて行われる不正。それを隠そうとする人、暴こうとする人、会社の体質や個々人の性格や背景が入り混じりながら展開される。野村萬斎演じる八角さんは、会議でも寝てばっかりのグータラ社員。だが、それには訳がある。人にはそれぞれ、背景があり、事情があり、グータラしている人は、グータラしている理由もある。それは幼少期の教育的問題かもしれないし、環境的要因かもしれないし、一生懸命やっても意味がないと思う後天的な経験に基づくものかもしれない。しかし、全ての人は何かしら理由と要因があって行動している。その集積が社会だと思わせてくれる映画だった。