【ドキュメンタリー】ミニマリズム_アメリカンドリーム=消費という慣習からの脱却

予告編

本編

概要

映画「ミニマリズム」。ネットフリックスで配信された。世界中にミニマリズム・ムーブメントを巻き起こしたジョシュアとライアン。最小限しか持たずに最大限に豊かな暮らしをする、ミニマリストという生き方に迫る。

ミニマリストは、ミニマリストのライフスタイルを促進するアメリカの作家、ポッドキャスター、映画製作者、パブリックスピーカーのジョシュア・フィールズ・ミルバーンとライアン・ニコデマスです。彼らはNetflixのドキュメンタリー「ミニマリズム」(2016年)とエミー賞にノミネートされた「Less Is Now」(2021年)、ニューヨークタイムズのベストセラー本「Love People, Use Things」(2021年)、ミニマリストポッドキャスト、ミニマリズムブログで知られています。教育者T.K.コールマンは2022年8月にポッドキャストの共同司会者としてミニマリストに加わりました。

日本語の本はこちら:あるミニマリストの物語―僕が余分なものを捨て人生を取り戻すまで/ジョシュア・フィールズ・ミルバーン

感想

ミニマリズムとは建築や美術において、完成度を追求するために装飾的趣向を凝らすのではなく、むしろそれを必要最小限まで省略する表現スタイル(様式)。最小限主義とも。

僕は建築を学んでいた学生だったので、こちらに馴染みがある。

バウハウスの最後の校長でもあり、1930年代にアメリカに亡命したミース・ファン・デル・ローエにおける”less is more”の思想はミニマリズムに近い概念であり、1950年代に建てられた彼の代表作のひとつである「ファンスワーズ邸」や、その影響下にあったフィリップ・ジョンソンの自邸「グラスハウス」などにおける、ガラスと鉄骨による極限まで削ぎ落とされたデザインは、建築におけるミニマリズムのひとつの到達点とあると言える。メキシコにおけるルイス・バラガンの作品群や、イタリアにおけるアルド・ロッシの初期の作品群においても、ミニマリズムの志向は色濃く表れている。から、こっちの方が馴染みがあった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ミニマリズム
出典:https://en.wikipedia.org/wiki/File:Farnsworth_House_by_Mies_Van_Der_Rohe_-_exterior-8.jpg

文中にでてくるファンスワーズ邸は、住宅だが天井と床のスラブと、柱、ガラス張りの壁のみで構成されている住宅で、初めて見た時は衝撃を受けたことを覚えている。概念的に感動した。今では、こんなスケスケな住宅住めるか!!という一般的な感覚を後天的に身につけているが、当時は建築業界の専門用語などに敏感で吸収したい時期だったので、これが素晴らしいのだ!と活きっていたのを覚えている。

日本文化においても、和歌俳句芸道の形、枯山水水墨画茶室盆栽などは、限られた状況・空間や色彩の中に無限の世界を見出すミニマリズムである。これらは西洋文化の魅惑に対峙できる日本文化として発見され、海外にも影響を与えた。とされている。

これらの考えを生活ベースに落とし込んだのが、このドキュメンタリーなのだと思う。アメリカは消費社会で、アメリカンドリーム=豊かな物質文化という構造があった。それに対抗する概念として、コンマリの「片づけ」という概念や、生活における「ミニマリズム」という概念が出てきてフューチャーされたのだと思う。あんまり思想が強くなりすぎると、強迫観念に駆られて、何がなんでも物を少なくしすぎて、家族と暮らせなくなったり、過剰になったりもするので気をつけながら、一つの考え方として受け入れたいところだ。

関係する本

あるミニマリストの物語―僕が余分なものを捨て人生を取り戻すまで/ジョシュア・フィールズ・ミルバーン
検索の仕方で全然出てくる本が変わるので見て見てほしい。
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